多田等観だったか、川口慧海の本での、チベットラサ市内の描写にこんなことが描かれていました。
・ラサ市内では、若い女性が燃料の牛糞を拾って歩いている。ライバルに取られないように、牛の後ろを女の子がくっついてゆき、そのうち直接受け止める。
・ラサの建物のトイレは気を付けないといけない。床に穴をあけているだけなので、注意しないと上の階から他人のうんちが降ってくる。
名著だというのに、そんなところしか覚えておらず、のんびりしていて楽しそうなところだなあと思っていました。
街に牛がいるかなあと期待していたのですが、今や車で大渋滞でした。土地柄か4駆が目立ちました。
それ以上に、やたら目につくのが、中国共産党の旗です。
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ポタラ宮のたなびく中国共産党の五星紅旗
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このように、街頭の電柱まで五星紅旗です。
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チベット人の方たちが熱心に五体投地で祈りをささげる大昭寺(ジョカン寺)の入り口です。チベット仏教の原点とも言えるお寺の屋根に翻っていたのも、中国共産党の五星紅旗でした。
わかりづらいかもしれませんが、屋根の丸い金色の輪の隣に立っているのが、五星紅旗です。
毛沢東は「宗教はアヘンだ。」と蔑んでいたのに、厚顔無恥だなあと思います。もっとも、当時のチベットの坊さんの中には、「金を出さないとバチが当たるぞ!」などと、人々を惑わす悪徳坊主がいたことも事実で、毛沢東の言うことも一理あるとは思います。21世紀の日本ですら、「選挙は功徳。」といっている一味がいますから、毛沢東も草場の陰で呆れていることでしょう。
でも、毛沢東の文化大革命や大躍進運動といったもの自体が新手の宗教そのもので、人民を惑わすアヘンであったと思います。毛沢東の共産主義革命というカルトの後始末に苦労しているのが現在の中国のように思います。だから、中国共産党と「選挙は功徳。」の一味はカルト同士で気が合うのかもしれないですね。
あちこちで、「和偕!和偕!」というスローガンをやたら目にしましたが、所詮、カルトによる侵略にしか映りませんでした。
本当に和偕がうまくいっているなら、街のあちこちでボディチェックをする必要はありませんから!
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このような警察がボディチェックする場所があちこちにあります。
ボディチェックを受けないと中に通れないはずなんですが、高山病でフラフラしていた私は、うっかり、出口を通って中に入ってしまいましたが注意一つされませんでした。
若い警官同士でおしゃべりしていたり、全く緊張感はありません。また、ボディチェックではライターを押収していました。多分、焼身自殺対策なのだと思います。中国共産党は、とにかく、チベット僧らの抗議の焼身自殺を恐れているとのことです。今は、ユーチューブなどで即、全世界に拡散されてしまいます。
でも、どのお寺でも灯明があるので、ライターを押収しても、抗議の焼身自殺をするときはすると思います。とにかく、中国共産党は「チベットの実態を隠したい!」。だから、外国人には、入境許可証やガイドなどを付けて、来させないようにしているのでしょう。私がいた4日間で、日本人とは逢いませんでしたし、見かけた白人はわずかに2名だけでした。とにかく、外国人の姿はありません。
ちなみに、私の入境許可証はラサ市内だけです。市外の入境許可証となると、また値段が跳ね上がります。本当のチベットの姿は中々見ることができません。
聞いた話ですが、焼身自殺などがあると、モミ消して和偕をアピールするために、インフラ整備などをドカーーンと進めるそうです。現在は、夏河で急激な開発が進んでいると聞きました。
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ラサ駅周辺の開発状況です。
その開発状況ですが、特にラサ駅周辺では、高層ビルがドンドンと建設されていました。でも、まだ空家ばかりのように見受けました。今でも空家ばかりなのに、高層ビルをどんどん建設していて将来大丈夫なの?と思います。
強引な移住政策で、高層ビルを埋めたとして、水不足は起きないのでしょうか?ラサ市は川沿いの街とは言え、心もとなく感じました。また、1959年に中国共産党の人民解放軍がチベットを侵略したときに、深刻な食糧不足が起きてます。鉄道やトラックで無理して運び込むつもりなのでしょうか。
人類史上最悪の大量虐殺集団の中国共産党が、「和偕!」をアピールして、開発を進めても、世界は「侵略!」としか見ません。
チベットの独立、もしくは、ダライラマ14世が求める高度な自治を認めれば、世界は中国共産党への見方を多少変えるのにと思います。
最後に、和偕政策の呼びかけに応じて、亡命先のダラムサラから帰ってくるチベット人が多数いるそうです。でも、チベットに戻るとパスポートを取り上げられて、カゴの中の鳥のような状態になってしまうとのことです。
おまけに、農村戸籍では都会に出て働くこともできず、行き詰ってしまっている人がたくさんいるとのことでした。
まさに、北朝鮮の帰国事業のような悲劇が、21世紀の現在、進行しています。