すっかり、ブログの更新が滞ってました。私の事件でずーっと警察に押収されていた皇居吹上御所工事での下請けイジメ?の資料が帰ってきました。
資料の解説をします。
建設業の下請けは中小企業が多く、また、同業他社に転職する方が大勢います。
そのため、建設業全体に渡る退職金制度、建設業退職者共済(建退共)という制度があります。
一日、現場で仕事をすると310円分の証紙がもらえ、その証紙を加入者自身の専用の手帳に添付します。そして、建設業界で働いていた期間に応じて、退職時に退職金を受け取ることができます。
元請業者は受注金額に応じて、建退共の証紙をあらかじめ購入する必要があります。また、購入金額の目安は、建退共のホームページで紹介されています。
建設業退職者共済 ホームページ(共済証紙購入の考え方)
関係者より、「建設業退職者共済(建退共)をピンはねされている!」と連絡がありましたので、4年前の選挙のころから、落選した後も、各自治体やUR、国税庁から宮内庁まで、菊池建設が受注した公共団体の全てに足を運び情報公開をしてきました。
情報公開の結果、目安どおりに購入している事例はひとつもありませんでした。ただ、府中市と国税庁に関しては工事の契約時に建退共証紙購入状況報告書の提出が必要とされてないので不存在でした。国税庁は契約手続きの不備を詫び、私の集めた資料を「直告部に回したいのですが?」と言ってました、
いずれにしろ、企業全体の売り上げ規模から証紙購入総額を検討すると、必要額のわずか数パーセント分しか購入していません。
また、証紙を多少は払い出しているのですが、報告書を見ると、菊池建設関連会社への払い出しが非常に多い事がわかりました。
「菊池建設に泣かされている!」という下請け業者の悲鳴を裏付るものばかりでした。
さて、ここで、前掲の皇居吹上御所の工事の資料を見てください。
80,115,000円という1億円弱もの規模の工事ですが、証紙は10枚分3100円しか購入していません。
これだけでなく、後日、第2回工事として、115,500,000円と1億円を超える工事も受注しており、その時は1枚たりとも購入をしていません。
本来、第1回工事で16万8330円、第2回工事では24万2730円、証紙を購入しないといけないはずです。
それがわずか3100円!
菊池建設は、社内に証紙のストックがたくさんあるので購入の必要が無いと説明をしています。また、宮内庁への説明の中には、協力業者の中に建退共加入者が非常に少ないと説明されています。
仮に、この主張通りだとしても・・・・
天皇陛下が居住する吹上御所の工事です!
建退共にも加入できない、不安定な下請けばかりに任せていいんですか?
多くの被災地や施設などを訪問され、人々に寄り添い勇気付けられている天皇皇后両陛下。
このことを知ったら、どのようにお感じになるでしょうか?
ちなみに、建退共のピンはねは、実は法律的に問題がないようです。以前、資料を持って共済本部に行って担当者に聞いてみました。「ほんのわずかでも下請けに証紙を払い出していたら、刑法の詐欺罪で問うのは難しいのではないか?」との事でした。
この制度の基になる中小企業退職者共済法では、元請企業がピンはねをするなど制定時には想定されていませんでした。元請企業と下請け企業は互いに誠実な信頼関係があるのは当たり前という前提で作られた法律です。
ですので、ピンはねの罰則規定がないのです。
罰則規定がないので、法律的に問題がないのです。担当者の方もこんな事をされるとはと非常に苦慮をしていました。
さんざん接待を受けている政治家がいる一方、将来の不安を抱えながら下請け仕事をしている方もいます。
マスコミの皆様へ
ようやく下請けイジメの資料が返ってきました。連絡いただければ、資料を一式お渡しできます。ただ、レポートにまとめる余裕がないので、今回のブログ記事を参考にしてください。
しかし、警察には何度もいろんなルートから「返してくれ!」と言わないと返ってこないという事が良く分かりました。また、押収資料は自宅に届けてくれる場合が多いようですが、私の場合は「忙しい!」との事でした。
おかげで随分と日が経ってしまいました。申し訳ないです。
真実は一つですし、風化するような情報でもないということでご容赦ください。